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酒造りを始めたばかりの若者が
ベテラン杜氏をも唸らせる酒を
造ってしまう事件が起きた。
世界でいちばん熱い日本酒
商品番号:61157
¥1,650(税込)
著者 | 岡本進 |
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出版社 | 朝日新聞出版 |
発行年月 | 2023年2月 |
ページ数 | 320ページ |
酒造りを始めたばかりの若者が
ベテラン杜氏をも唸らせる酒を
造ってしまう事件が起きた。
全国的に根強い人気を誇る福島・天栄村の銘酒『廣戸川』を醸す松崎酒造、そしてその蔵元杜氏である松崎裕行氏。そしてその後輩であり、福島・古殿町の豊国酒造で銘酒『一歩己』を醸す矢内賢征氏。そんな両氏が『廣戸川』『一歩己』を生み出したのは、蔵のある福島を襲った東日本大震災の起きた2011年の事だった…。
『廣戸川』『一歩己』をはじめとし、『十四代』、『飛露喜』など名だたる銘酒が生まれるまでの話や、東北の数多くの蔵元が3.11を乗り越えるまでの物語、そしてコロナ禍を超え、これからの時代の日本酒を描くノンフィクションストーリー。
第一章:二つの新星
第二章:福島の二つの巨星
第三章:新たな彗星
第四章:日本酒の進化
第五章:東北の躍進
第六章:原発事故
第七章:日本酒とは
第八章:高く、高く
【蔵元紹介】松崎 酒造 福島県
全国新酒鑑評会において、福島県は4年連続で金賞受賞蔵数一位その多くが福島県清酒アカデミーの卒業生という名門でありながら、同校卒業生の松崎祐行氏が杜氏として跡を継いだのが弱冠26歳。
酒造業界においては若すぎる年齢での杜氏就任となりましたが、なんと杜氏一年目にして吟醸部門、純米部門において『平成23年酒造年度福島県新酒鑑評会』金賞受賞、大吟醸酒においては『平成23年酒造年度全国新酒鑑評会』で金賞を受賞しました。2022年現在までに、なんと10年連続で金賞を受賞しています。さらに「SAKE COMPETITION2016」では、純米酒部門で第二位を受賞するなど、その勢い、実力はまさに飛ぶ鳥を落とすが如くの大躍進を見せています。
明治25年創業より100年以上の歴史ある酒蔵
松崎酒造は明治25年創業、100年以上続く歴史の深い酒蔵で、古くから地元の人々に愛飲されるお酒を醸し続けてきました。蔵を構える福島県岩瀬郡天栄村は日本最大級の人造湖、「羽鳥湖」をメインに、レジャー施設を多く有する羽鳥湖高原。さらに、1200年以上の歴史を誇る岩瀬湯本温泉、秘湯発祥の地・二岐温泉など、美しい自然に充ち溢れています。
【清酒『廣戸川』】
「廣戸川」という酒名の由来は、地元の名水「釈迦堂川」がかつて「廣戸川」と呼ばれていたことに起因します。長年、地元の人々から親しまれていた廣戸川ですが、2011年の東日本大震災でそれまで酒造りをしていた南部杜氏が心労で倒れてしまいます。そして大学卒業後、福島県清酒アカデミーを卒業したてであった、松崎祐行氏が後を継ぎました。このことが清酒「廣戸川」が"地元の酒"ではなく"全国の酒"として注目される大きな転機となります。
【「廣戸川」の酒造り】
仕込水は風光明媚な天栄村の地下から汲み上げたミネラル成分を含んだ井戸水、米は福島県が開発した「夢の香」を使用。溶けやすく、砕けやすい「夢の香」は大量仕込には手間を要しますが、少量仕込で仕込まれる廣戸川においてはその米の特質を最大限に生かすことができ、栄養分の多い「夢の香」の持つ米の旨みを十分に引き出すことに成功しています。
爽やかでありながら、旨味、コクを含む廣戸川とバイタリティーと才能を持つ松崎杜氏が醸すお酒、今後最注目の蔵となることに疑いの余地はありません。